ゆるっとファシリテーター日記

ゆるっとファシリテーターの日々をゆるっと綴ります。

何度も違和感をおぼえても【ファシリテーター】と名乗ることをやめない理由

【ゆるっとファシリテーター】の【ファシリテーター】ってなんだろう?

こんばんは。ゆるぱし@caori_tです。

この記事は ファシリテーター Advent Calendar 2019 - Adventar の24日目の記事です。

【ゆるっとファシリテーター】という肩書きをつくったのは2017年5月。

2年半ほどの期間【ファシリテーター】と名乗ることで、良くも悪くも色々なことがあった。

違和感をおぼえることも何度もあって、その度に『肩書き変えよっかなー』と考えることもあった。

最初に名乗り始めた時の気持ちと、何度も違和感をおぼえてもなお名乗り続けている理由をつらつらと書き出してみる。

話題の一つ一つには脈絡はないし、つらつらと24日が終わるまでに文章にできたものをアップしよう。 という気持ちで書き出しているので【ゆるっと】お付き合いを。

【ゆるっとファシリテーター】を肩書きにした理由

当時の私は、リーダー塾の9期だった。

当時のリーダー塾には『リーダーシッププロジェクト宣言』というものがあり、なにか1つのテーマをもって1年弱を過ごしていた。

当時の私のテーマは『かおりっとメソッド(仮)をつくって世に出そう』みたいなものだった。

おぼろげながら【かおりっとメソッド(仮)】というものが見えてきたような気持ちもあって、(仮)を取りたかったのだろう。

【SaPID*】での【ファシリテーター】がとてもしっくりくる"ふるまい"な気持ちが生まれた後だった。

*SaPID www.software-quasol.com

【やさしいデザイナー】と名乗る知人がいて、素敵な語感だなぁと思っていた。

なんとなくそれらを心に置いて【ゆるっとファシリテーター】という語感が、なんだかよさげな気持ちになった。

そっとTwitterの自己紹介欄か何かを書き換えて。

個人名刺をつくって、そこに【ゆるっとファシリテーター】と肩書きを書いた。

初めて配ったのは『JaSST'17 Tohoku』だった。

最初の違和感は名刺交換だったかもしれない

名刺を配ると、だいたい『この【ファシリテーター】って何ですか?』と質問された。

『SaPIDっていう自律改善の方法論の世界だと、目の見えない人のマラソンの伴走者とかのイメージで…』という回答は伝わるようで伝わらなかった。

時間があるときは『今、何か悩みとかあります?』と聞き返して、そのまま問題を捉える実演をして『今みたいなのを【ファシリテーター】って私は言っています』と伝えた。

当時から何となくワークショップみたいな体験による気付きを好んでいたのかもしれない。

そういえば、最近は『この【ファシリテーター】って何ですか?』と質問されることはほとんどなくなったので、それだけ【ファシリテーター】という言葉がIT界隈に浸透してきているのかな。

会議の【ファシリテーション】の話をされる時にも違和感があった

『会議の進行役とか上手いの?』

『その得意の【ファシリテーション】でいい感じに打ち合わせ仕切ってよ!』

なんていう言葉達に私は違和感を通り越して、ちょっとした苛立ちをおぼえることもあった。

『会議の【ファシリテーション】は狭義の【ファシリテーション】だと思っていて、そういうのじゃないんです』と答えたって、あんまり理解されなかったよね。

『【ファシリテーション】は促進するためにあるのであって、あなたの思い通りに場を支配するためにあるんじゃないんですけど!』という気持ちはずっとある。

どこぞの協会が『会議を思い通りに』みたいな雰囲気で【ファシリテーション】を打ち出していたりするから、こういう人たちはいなくならないんじゃないかな? と考えると【ファシリテーター】って名乗るのをやめたい気持ちにもなったりするよね。

まぁ、今はもう上手に切り返せる気持ちがあるから、どちらかというと【ファシリテーター】の概念を上書き更新してやる!と思っているのかもしれない。

一周回って会議の【ファシリテーション】も大事だなって考えている

これは面白い現象なのだけど、結局、人が集まる会議のような場面で【ファシリテーション】がうまく機能すると、議論が格段に捗ることがある。

という基本的なことを、やっぱり大事だなって思ったりもしている。

『狭義の【ファシリテーション】』って考えていたけれど、大事な要素はだいたいあるのかもしれない。

最近は『ふりかえりの【ファシリテーター】が得意かも!』という気付きがあって。

要素として『話しやすさをつくる』『問題を捉える』『実現可能なアクションに落とし込む』『できそうな気持ちをつくる』『未来に向けた時間にする』のような【ゆるっとファシリテーター】が得意そうなものが含まれるからかな。

『【ファシリテーション】上手くなりたいんですけど』と言ってくる人にはできる限り【ゆるっとファシリテーター】の実演をする

ファシリテーション】という言葉が浸透してきたからか、名刺交換の場面で『【ファシリテーション】上手くなりたい』『【ファシリテーション】勉強しなきゃと思ってて』と言われることが増えた。

そんな時、だいたい『どうしてですか?』と問いを立てるようにしている(というか考えるより前に自然に出ている)。

前段に書いた『自分の思い通りにしたい』みたいな人だったら、『それは違うよ』って伝えたいという気持ちもあるのだけれど。

個人の私利私欲ではなく、ちゃんと『チームや組織のために上手くなりたい・勉強したい』と考えている人が多くなっている体感があるのは嬉しいこと。

できる限り、その場で【ゆるっとファシリテーター】のふるまいをして、上手くなりたい・勉強したいというポイントを特定する。

私だったら(ゆるぱしだったら)こういうこととかこういうことととかこういうこととかやったことあるよ!とほんのりいくつかリコメンドして。

なんとなく次のアクションが相手の中に芽生えたら大成功!という地道な活動をしていたりもする。

さいごに

ちなみに、半年前から職業上の肩書きは【コンサルタント】になった。

やっている中身はほぼ【ゆるっとファシリテーター】と大差ないようにも思えるのだけれど。

問題解決に寄与するときに、少し強めに関与したりするから、ちょっと違うのかもしれない。

おそらく、私の中で肩書きが変わるとき、優先順位が変容するのだろうと思う。

ファシリテーター】であるときは、当事者の自律マインドをものすごく重視していて、ヒーリングの要素も適宜取り込んでいるような気がする。

コンサルタント】であるときは、コーチングやティーチングの要素も多分に含み、問題解決が前に進むことを優先しているような気がする。

本質的には【ファシリテーター】でありたい気持ちを内包しつつ、まだまだ模索する日々。

間接的に人やチームに作用する立場であり続ける限り、タイミングやバランスを調整しながら『できることしかできない』のかもしれないなぁ。